ほぼテク読者の皆様、いつも大変ありがとうございます!
我妻裕太です。
GPTに関する連続投稿約72日目です!
本日も「文章の中の大事な単語を拾い出す」実験をChatGPTで試してみようシリーズです。
世の中にある無限の単語、これを抽出するためには辞書データがこれまでは必要でした。
しかし、文字列バリエーションは本当に無限にあるので、辞書登録出来ない、予め学習させきれないのが特徴です。
それを、文字単位で新造語も生成できる生成AIがどのように捌くかご注目!
マーケット調査とは?
本日のテーマはマーケット調査です。
最初にマーケット調査について説明いたします!
マーケット調査は、市場の規模や成長率、競合他社の動き、消費者のニーズや嗜好、技術の進展などを深堀りして調査・分析するプロセスです。このプロセスを通じて、企業は市場の機会を見極め、製品やサービスをより効果的に展開し、ターゲット顧客に対するマーケティング戦略を最適化するための貴重な洞察を得ることができます。新しい市場を開拓する際や、製品開発の初期段階で、マーケット調査はリスクを軽減し、投資効果を最大化する上で不可欠です。
マーケット調査は誰が担当しているのか?
マーケット調査は通常、マーケティング部門が中心となって行いますが、企業の規模や業態によっては専門の市場調査チームが設置されることもあります。また、特定の調査には深い専門知識が必要な場合、外部の市場調査会社に委託されることもよくあります。ビジネスインテリジェンス部門や戦略企画部門も、マーケット調査の一環としてデータ分析を担当することがあります。
マーケット調査で固有名詞抽出をしない場合の課題は?
固有名詞抽出を活用しないでマーケット調査を行うと、多くのデータを手動で分析しなければならないため、効率が著しく低下します。競合企業名や製品名、市場のキーワードなどの情報を見落とすか、誤って解釈するリスクも増加します。これは結果として、市場の動きに遅れをとり、企業の競争力が低下する原因となる可能性があります。
1.情報の過多
インターネット上には膨大な量のニュース記事が存在し、それらをすべて読むのは非現実的です。
2.情報の見落とし
競合企業名や製品名、市場のキーワードなどの情報を見落としてしまう。
ChatGPTを活用したマーケット調査固有名詞抽出システムの運用イメージ
ChatGPTは、自然言語処理技術を活用して、マーケット調査データから固有名詞を迅速かつ正確に抽出する強力なツールとなり得ます。以下に、その運用イメージを示します。
1.データ入力
様々なソースから収集されたマーケット調査のデータ(消費者のフィードバック、競合企業の発表、業界報告書など)をシステムに入力します。
2.固有名詞抽出
ChatGPTはデータから企業名、製品名、技術用語、価格帯、地域名などの固有名詞を自動的に識別し抽出します。
3.分析と洞察の生成
抽出された固有名詞とそのコンテキストを利用して、市場のトレンド、競合分析、消費者の嗜好などの洞察を自動的に生成します。
4.レポート作成
ChatGPTは分析結果を整理し、視覚的にわかりやすい形式(例:グラフ、チャート)でレポートを自動作成します。このレポートは、経営陣や関係部署に提供され、戦略的な意思決定をサポートします。
このように、ChatGPTを活用することで、マーケット調査のプロセスが高速化され、より正確かつ包括的な分析が可能となり、企業の意思決定における質の向上に寄与します。例えば、新しい製品の市場投入のタイミングや、広告キャンペーンのターゲティング、価格設定などの戦略をよりデータドリブンなものにすることができます。
また、固有名詞抽出を行うことで、消費者のフィードバックにおいて言及される競合製品名や特定の機能に注目し、それらの情報をもとに製品開発の方向性を調整するなど、より具体的な戦略の展開が可能となります。
それではさっそく試してみたいと思います!
今回の実験ルールは以下の通りです。
・サンプルの契約書を見せた場合にChatGPTがどのように分析するか確認する。
・GPT-3.5、GPT-4で実験する。
・プロンプトは以下で実行します。
【プロンプト】
あなたは、マーケット調査担当者であり、以下の分析対象のデータから重要な情報を抽出することが求められています。具体的には、以下の点を抽出してください。
– 企業名
– 製品名
– 製品の特徴
– 消費者の意見
– 市場のトレンド
これらの情報を基に、市場の現状と将来的な展望について簡潔にまとめてください。
– 分析対象のデータ
ニュース記事:
“TechFusion社が最新のスマートフォン、FusionXをリリースしました。FusionXはユーザーに高性能カメラと長持ちバッテリーを提供します。これに対して、TechFusionの主な競合であるNextTech社も自社の新しいスマートフォン、NextOneをリリースする予定です。NextTechはこの新製品に強力なプロセッサとVR対応を掲げています。市場アナリストは、これらの新製品がスマートフォン市場をさらに活性化させると予想しています。”
消費者のフィードバック:
“私は先日TechFusionのFusionXを購入しました。カメラは本当に素晴らしいですが、バッテリーの持ちがちょっと期待はずれでした。一方、私の友達はNextTechのNextOneに興味を持っていて、VR機能に特に期待しています。”
市場報告書の抜粋:
“第一四半期のスマートフォン市場は、TechFusionとNextTechの新製品リリースによって特に活況を呈しています。TechFusionのFusionXは、特に高性能カメラによって高い評価を受けています。一方で、NextTechのNextOneは、強力なプロセッサとVR対応によって注目を集めています。”
市場の現状と将来的な展望に関する情報を抽出しましょう。
-
企業名:
- TechFusion社
- NextTech社
-
製品名:
- TechFusion社: FusionX
- NextTech社: NextOne
-
製品の特徴:
- FusionX: 高性能カメラと長持ちバッテリーを提供する。
- NextOne: 強力なプロセッサとVR対応を掲げる。
-
消費者の意見:
- FusionXの購入者: カメラは素晴らしいが、バッテリーの持ちに期待外れを感じた。
- NextOneに興味を持つ人: 特にVR機能に期待している。
-
市場のトレンド:
- TechFusion社のFusionXは高性能カメラで高い評価を受けている。
- NextTech社のNextOneは強力なプロセッサとVR対応で注目を集めている。
まとめると、現在のスマートフォン市場はTechFusion社とNextTech社の新製品リリースによって活気づいています。TechFusion社のFusionXは高性能カメラを特徴としており、消費者から高い評価を得ています。一方、NextTech社のNextOneは強力なプロセッサとVR対応を謳っており、消費者の関心を集めています。ただし、FusionXのバッテリーの持ちについて一部の消費者から不満の声も上がっています。
将来的には、スマートフォン市場はさらなる活性化が予測されます。新製品の特徴である高性能カメラやVR対応などの技術革新が市場をけん引すると考えられています。ただし、消費者のニーズに合わせたバッテリー性能の向上も重要な要素となるでしょう。競争は激化しており、企業は製品の差別化と消費者の期待に応えるための開発に注力する必要があります。市場は今後も成長が期待される分野であり、技術の進歩や消費者のニーズの変化に敏感に対応することが成功の鍵となります。
おぉ、今日も気合十分いいですね!成功の鍵まで出ました!?
しっかり必要な名詞を抜き出してくれていますね。固有名詞抽出はもう信頼と安心のGPTです。
あとはこのレポートを見ながら洞察の深化に時間をさけますね。
マーケット調査がかなり効率化しながらクオリティが上がりますね。
素晴らしい!
企業にとってのメリット?
ChatGPTの活用は企業にとって多くのメリットをもたらします。
1.時間の節約
自動化された固有名詞抽出と分析により、大量のデータを短時間で処理でき、人的リソースを他の重要なタスクに割り当てることができます。
2.精度の向上
ChatGPTの高度な自然言語処理能力により、データの解釈と分析の精度が向上します。
3.洞察の深化
大量のデータから関連性の高い情報を抽出し、市場のトレンドや消費者のニーズをより深く理解することができます。
4.リアルタイムの分析
ChatGPTを活用すれば、市場データをリアルタイムで分析し、変化に迅速に対応する戦略を展開することが可能です。
まとめ
っということでいかがでしたでしょうか。
マーケティングと一言で言っても色々な業務があります。その中でもマーケット調査はとても重要な要素であり、かつ、とても労力のかかる作業です。固有名詞抽出はその効率と精度を飛躍的に向上させます。
ChatGPTを活用したマーケット調査固有名詞抽出システムは、企業が市場の深層を理解し、競争力を維持し拡大する上で強力な支援を提供します。これは、ビジネスの成長と繁栄に寄与する重要なイノベーションになるかもしれません!
日々発生するたくさんのテキスト情報、これらをいかに早く上手に使いこなせるかが、これからの新時代での新たな一歩なのではないでしょうか。
本日の記事がみなさまの業務効率化のヒントになれば幸いです。
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
それでは、また次回のほぼテクでお会いしましょう!
SRA東北の我妻裕太でした。
さようなら!

株式会社SRA東北ビジネス・ディベロップメント
チーフ・ディレクター 我妻裕太
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